『近代の短歌』授業実践

国語授業実践

今回は『近代の短歌』の授業の流れをまとめていきます。

この記事では、「教科書本文は読んだけど、どう授業すれば良いかわからない」という若手の先生向けに、単元と授業の流れがわかるようになっています。


『近代の短歌』授業プリント

https://tamachanteacher1992.com/wp-content/uploads/2022/10/460ea30a000e4e4fb83d4c946ac7be57.pdf

『近代の短歌』で実際に使っていた授業プリントになります。ご自由にお使いください。

単元構成

  1. 教科書掲載の短歌についてイメージを考える(1時間)
  2. 短歌の作り方を確認し、実際に短歌を詠む(1~2時間)
  3. 作った短歌でクラス内鑑賞会を行う(1時間)

《単元1時間目》「教科書掲載の短歌についてイメージを考える」

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

さて、今回の単元では「短歌」を学習していくよ。
「短歌」と言えば何?

生徒
生徒

5・7・5・7・7のやつですね。

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

そうだね、では、まずみんなと同じ中学生が作った短歌を見てみよう。
どんな想いでどんな言葉を選んだのか考えてみて。

生徒
生徒

どんな言葉が入るか難しいなあ。

短歌の導入として、同じ年代の人が作った短歌について考えさせます。
穴埋めクイズのように、作者の状況を想像しながらどんな言葉が入るかを考えさせ、短歌作成の意義について説明します。

短歌の穴埋めクイズの答え合わせをしたら、教科書掲載の短歌について考えていきます。

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

同じ年代の人の短歌はどうだったかな?
では、教科書の短歌を見ていくよ。
短歌は5音と7音からなる短い「歌」だから、声に出して味わってみてほしいと思うので、教科書の短歌を音読してみよう。

まずは教科書掲載の短歌について音読して読み味わいます。

その後、4人班を組み、教科書掲載の短歌を1つずつ分担してイメージを考える活動に移ります。

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

それでは、4人班で担当の短歌について考えてみてね。
わからない言葉やイメージされることを書きだして、班員同士で意見交流しよう。

生徒
生徒

この言葉の意味って何だろう?

生徒
生徒

作者は当時こんな気持ちで短歌を作ったのかも!

短歌や俳句は読者に想像をゆだねる部分が多いため、生徒にもなるべく自由な発想で考えてもらうようにします。
答えが無いなりに、作者の当時の心情を考えることで、自分が短歌を詠むときの参考になればと思います。


《単元2時間目》「短歌の作り方を確認し、実際に短歌を詠む」

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

次は、みんなに実際に短歌を作ってもらうよ。

生徒
生徒

実際に作るのは難しそう…

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

作り方のポイントも提示するから安心してね。
何より一番大事なのは、自分の感動に素直になること!
「こんなんで良いの?」と思わず、自分の感じたことを歌にしよう。

生徒
生徒

5音と7音の言葉でどんな表現にしようかな!

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

今回は「うたよみん」という短歌投稿サイトのマネをしてみよう!
作った短歌について、【文字のフォント、文字色、背景色】を工夫して自分の想いとマッチする作品にしてね。

短歌投稿サイト「うたよみん」のページを見せながら、【文字のフォント、文字色、背景色】を変えるだけでも短歌の雰囲気が変わることを説明します。

実際にサイトで投稿することは難しいので、wordアプリを使い、作った短歌についてさらに【文字のフォント、文字色、背景色】を変えたデータを作ります。
そのデータを送ってもらい、教師側で集約しておきます。


《単元3時間目》「作った短歌でクラス内鑑賞会を行う」

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

では単元の最後に、みんなが作った短歌を鑑賞しよう。

生徒
生徒

自分の短歌恥ずかしいな…

玉ちゃん先生
玉ちゃん先生

誰の作品かわからないように名前を伏せるから安心して。
選んだ短歌について、単元1時間目でやったような「作者の心情を想像」をしてみよう。

教科書掲載の短歌で一度やった「作者の心情を勝手に想像」を友達の短歌でもやってみます。

単元の最後のまとめとして↓

  • 詠む人によって解釈が変わることがある
  • 同じテーマの短歌でも作り手によって様々な短歌が作られる

ことを話しながら、いくつか生徒の短歌とその解釈を紹介します。
短歌を作ったり詠んだりすることが、もっと自由で良いということに気付いてもらいたいと考えています。

また、短歌の表現技法についても資料集などで確認しながら、表現技法によって生まれる短歌の味わいについても解説して単元の終了とします。


以上で『近代の短歌』授業実践でした。
若手の先生方の参考になれば幸いです。

これからも健康第一でいきましょう!

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