今回は『徒然草』という古文の授業の流れをまとめていきます。
この記事では、「教科書本文は読んだけど、どう授業すれば良いかわからない」という若手の先生向けに、単元と授業の流れがわかるようになっています。
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↑『徒然草』の授業のプリントです。ご自由にご活用ください。↑
単元構成
- 『徒然草-仁和寺にある法師-』について関連する体験を考える(1時間)
- 『徒然草-仁和寺にある法師-』の内容を確認する(1時間)
《単元1時間目》「『徒然草-仁和寺にある法師-』について関連する体験を考える」
これから『徒然草-仁和寺にある法師-』をやっていくよ。「少しのことにも、先達はあらまほしきことなり」という文があって、「ガイドはいた方が良いね」という訳だけど、みんなはガイドって聞くとどんなイメージをもつ?
旅行で観光名所を案内してくれる人です!
では、身近な人で何かを案内してくれたり教えてくれる人はいる?
顧問の先生に色々教わってます。
じゃあ、顧問の先生とかに教えてもらって、上手くいったことやできるようになったことを書きだしてみよう。
本文の「少しのことにも、先達はあらまほしきことなり」の部分だけ紹介し、まずは身近な体験を想起させます。
個人であまり意見が出なければ、小グループを作って「教わってできたこと」について話させます。
プリントの枠に沿って、自分の上手くいった体験をまとめてみて。
古典の学習については、まずは自分の体験と結び付けるなどして身近なものに感じさせることが重要と考えます。
そのため、口語訳を使いながら現代語で文章をまとめるところからやっていきます。
《単元2時間目》「『徒然草-仁和寺にある法師-』の内容を確認する」
では、実際の法師の失敗を想像して考えてみよう。
鎌倉時代という時代背景も含めて考えられると良いね。
法師は何を失敗したんだろう?
この法師は行きたかった目的地があったんだけど、ガイドがいなかったから失敗をしてしまったんだ。
目的地に行けなかったとかですか?
目的地に行けなかった理由が残念なんだ。
どんなことがあったのか、本文を読んでみよう。
ここで、本文を音読させて古文を味わわせます。
音読した後、資料集などから各自で訳を探させたり教師側で話の流れを提示します。
ガイドがいれば本来の目的地に行けたはずなのに、それができなかったんだ…
みんなは今まで色々なガイドの人から教わったことで上手くいったことがあるはずだね。
この法師のようにガイド無しだと失敗してしまうこともあるから、良いガイドや先生を見つけられるとみんなも失敗しなくてすむかもしれないね。
最後に、教訓としての話が『徒然草』に多いことを説明し、他の章段の紹介をします。
- ある人、弓射ることを習ふに
- 高名の木登り
などの章段は文章量も少なく、教訓としてもわかりやすいので、現代語訳で内容を確認しながら現代の感覚と話をつなげてみるのも良いかもしれません。
以上で『徒然草-仁和寺にある法師』授業実践でした。
若手の先生方の参考になれば幸いです。
これからも健康第一でいきましょう!
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