今回は『論語(孔子の言葉)』の授業の流れをまとめていきます。
この記事では、「教科書本文は読んだけど、どう授業すれば良いかわからない」という若手の先生向けに、単元と授業の流れがわかるようになっています。
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↑「論語(孔子の言葉)」の授業プリントです。ご自由にお使いください。
単元構成
- 漢文の基礎知識の復習と論語について確認する
- 自分なりに論語を解釈する
《単元1時間目》「漢文の基礎知識の復習と論語について確認する」
今回は漢文をやっていくよ。
1年生の時に学習した漢文を覚えてる?
レ点とかのやつですか?
あれ苦手です…
「矛盾」とかを学習したかな?
漢文の読み方は覚えることが少し多いから、そこも確認していこう!
頑張ります!
でも、なんで昔の話を勉強しなきゃいけないのかがちょっと疑問です。
昔の話過ぎて今と関係ないから勉強する意味ないと思うよね。
逆に言えば、みんなの今と関係がありそうだったら読んでみても良い気がしない?
確かに自分と関係があるなら読んでみたいかも!
ということで、今回のゴールは「中学生の感覚で漢文を解釈する」だよ。
そのためにもまずは漢文の基礎知識から復習していこう。
漢文の基礎知識として、1年次にどこまで教わったかをまず確認します。
レ点などのワードは出てきますが、肝心の使い方についてはあまり覚えていない可能性が高いので、もう一度復習を兼ねて教えていきます。
漢文の基礎知識のチェックポイントとしては、以下の↓を教科書や資料集、プリントなどを活用しながら定着を図ります。
(1年次の復習として)
- 白文、訓読文、書き下し文のそれぞれの用語の意味
- 返り点の仕組み(レ点、一二点)
(2年生で新たに学習することとして)
- 置き字の扱い方
- (上中下点などをゲーム感覚でやらせてみるのも〇)
まずは、よくある漢文の読む順番クイズで返り点の仕組みの復習をします。
読む順番を生徒に板書で答えさせるなどしてゲーム感覚で楽しんでもらえれば良いかと思います。
漢文の基礎知識のチェックが終わったら、論語と孔子について教科書や資料集で基礎知識の確認をしていきます。
ただ、文学史の部分は苦手な生徒も多いので、さらっと済ませて次に進みます。
《単元2時間目》「自分なりに論語を解釈する」
では、読み方が分かったところで漢文を読んでみよう。
教科書に載ってる漢文を読むんですか?
いや、教科書に載っているものでも資料集に載っているものでもなんでも構わないよ。
今回は、「論語」であればなんでもOK。
「論語」の中から好きな文章を1つ選んで読んでみよう!
なんでもいいんですか!?
でも、現代語訳もわからなそうだし…
資料集に載っている訳を確認したり、もちろんタブレットで調べてもOKだよ!
初めに話したように、ゴールは「中学生の感覚で論語を読んで解釈する」こと。
訳の確認はさっとやって、論語に書かれていることと今のみんなとがどう繋がるかを考えてみてね。
自分の今の生活だと、勉強や部活、人間関係とかかな…?
いいね!
選んだ論語の文章と、中学生のみんなの経験がどう関係するか、今後にどう生きてきそうかを最後に文章にまとめよう。
教科書だけでは種類が少ないので、教科書以外の資料集やネット、図書館の本を借りておくなどして「論語」にたくさん触れられるようにしておきます。
また、現代語訳についても積極的に資料(本やネット)を活用し、現代語訳調べで終わらないようにします。
単元の最後のまとめとして↓
- 選んだ論語の文章の抜き出し
- 簡単な現代語訳(意訳可)
- 選んだ論語について、関連しそうな自分の体験
- 今後に生かせそうな考え方
についてプリントに書かせます。
生徒が活動している際は、自分の体験を想起させるような言葉がけをしてあげると、文章を書きやすくなるかもしれません。
以上で『論語(孔子の言葉)』授業実践でした。
若手の先生方の参考になれば幸いです。
これからも健康第一でいきましょう!
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