今回は『虹の足』という詩の授業の流れをまとめていきます。
この記事では、「教科書本文は読んだけど、どう授業すれば良いかわからない」という若手の先生向けに、単元と授業の流れがわかるようになっています。
↑『虹の足』の授業で実際に使用したプリント(PDF)です。ご自由にご活用ください。↑
単元構成
- 比喩表現を使いながら詩を創作する(1時間)
- 各自の詩と『虹の足』を比べて「幸せ」について考える(1時間)
《単元1時間目》「比喩表現を使いながら詩を創作する」
みんなは詩について覚えていることはある?
例えば1年生の時に学習した詩は何?
金子みすゞの『ふしぎ』をやりました!
あとは『河童と蛙』も!
いくつか詩の学習をしたと思うけど、表現技法についても勉強したのを覚えてる?
直喩法とか隠喩法とかですか?
そうだね。後で資料集を見て確認してほしいんだけど、今回の単元は各自で詩を創作するところから始めてもらうね。
自分で詩を創るってことですか⁉
そうだね。
条件は「表現技法」を使うこと、テーマは「幸せ」について、で書いてね。
「詩の創作」を難しく感じる生徒がいるかもしれませんが、資料集には良い詩がたくさん載っているので、適宜「マネても良い」ことを伝えていきます。
「詩の創作」の条件としては以下の2つ↓だけを提示し、
- 必ず「表現技法」を使った詩を創作すること
- テーマ「幸せ」で詩を創作すること
それ以外はどんな詩を創ろうと自由であることを伝えました。
導入の際は教科書は開かせず、中学2年生の感性で「幸せ」について考えながら、詩の創作をしてもらうことを重視しました。
1時間目は表現技法の確認と、詩の創作のみとして、それでも終わらなかった場合は宿題として詩を考えてくるように伝えます。
《単元2時間目》「各自の詩と『虹の足』を比べて「幸せ」について考える」
では、各自創った詩を机の上に置いてね。
今から時間を取るので、他の人の詩を自由に読みに行って良いよ。
自由にってどうすればいいですか?
立ち歩いていいので、なるべく多くの詩を読んでね。
各自が机上の詩を読みに行き、クラスメイトがどんな詩を創ったのかを見させます。
(人間関係に応じて、ペンネームを名前の欄に書かせておくと誰が創った詩かわからなくすることもできます)
友達の詩を読んで感じたことを、簡単にメモしておいてね。
メモが終わったら、教科書を開いて『虹の足』を読んでみるよ。
ここで初めて教科書掲載の『虹の足』を読みます。一緒に音読して詩を味わわせます。
『虹の足』の中で使われていた表現技法はわかる?
直喩法が○○行目に、他にも擬人法が○○で使われてました。
そうだね。
では最後に、テーマだった「幸せ」について考えてみるよ。
自分や友達が考えていた「幸せ」と『虹の足』で描かれている「幸せ」を比べて、感じたことを文章にまとめよう。
最後のまとめとして、『虹の足』と中学2年生が創った詩を比較して、「幸せ」について考えます。
生徒の実態や使える授業時間に応じて↓
- 「象徴」という言葉の習得のために、『虹の足』の中の「虹」と「幸せ」について考える
- 表現技法の習得に重きを置いて、各自が使った表現技法の確認をしていく
などのまとめ方をしてもいいかもしれません。
以上で『虹の足』授業実践でした。
若手の先生方の参考になれば幸いです。
これからも健康第一でいきましょう!
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